キミが生きるこの空の下生まれてよかった

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好きなものを好きなだけ。KAT-TUNと超特急のことが好きなオタクの独り言。ノリと勢いでしか書けません。

シェイクスピア『リチャード三世』を読みました



皆さんこんばんは、あげはです。


今回はシェイクスピアの『リチャード三世』を読みました!!
人生初のシェイクスピア作品!


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読了後いろいろと考えてしまい、Twitterでは書ききれずはてブロ記事にしてしまおうと思った次第です。

お時間のある方は是非お付き合い下さいませ。



読むことになったきっかけ


2020年2月15日にEndless SHOCK 20th Anniversaryを観劇しまして、その劇中劇として『ハムレット』と『リチャード三世』の一部が演じられていました。

↓Endless SHOCK観劇レポは以下記事から。
以降、この記憶を基に話を進めていきます。

ageha-5963.hatenablog.com


レポにも書いたとおり、(おそらく)リチャード三世が演じられている場面はとても印象的で、元のお話のことも知りたいと思い手を取った次第です。
近いうちにハムレットも読む予定です。

あらすじ

この歴史劇について一言で表すなら、

「この世の悪を心の奥底に抱えた極悪非道で残忍な男が、邪魔者を排除しながら王の位まで上り詰め戦死する話」

というかんじでしょうか。

より詳細なあらすじはググるとたくさん出てくるので、そちらを見ていただければと思います。

感想

シェイクスピア作品を初めて読んだことと、翻訳された時代が1970年代であることも踏まえると、セリフの言い回しがとても独特で難しく感じました。
(言葉の意味を調べながら読んだので、kindle大活躍でした。)
現代では避けられる表現もいくつかありましたし、まぁそこは翻訳された時代というのもあるのでしょうが。

特に人を罵る言葉、恨みをぶつける言葉の表現、語彙は今まで触れたことのないレベルで、現代でもシェイクスピア作品が上演される理由が少しわかった気がしました。
あの憎悪や怒りを表現するのは、役者さんにとって演じ甲斐があるのだろうなぁ。
それに、アンやエリザベス(母の方)を説得するシーンがありますが、二人ともリチャードを憎んでいるはずなのに意外とあっさり要求を受け入れてしまう。
文章として読むとすごく急な印象がありますが、この作品は戯曲。
この行間をいかに自然に演技に落とし込むかがリチャード役の腕の見せ所なのかなと思います。


上田くんにシェイクスピア作品をやってもらいたいなぁ~~~!!!!!(大声)


それに、リチャードは悪人なんですが、悪人であることを隠していないんですよね。

もちろん表面上はそんなことをおくびにも出さないのですが、大切な人を殺された人たちはリチャードを恨んでいる。
それはある意味で隠さない潔さ、純粋さみたいなところがあるように感じました。
憎みきれない悪役、いいですね…


Endless SHOCKとのつながり

SHOCK二幕の劇中劇に出てくる場面は、主に3つです。(私の記憶力をベースにしてますのでご了承ください)


①やっと忍苦の冬も去り~思いきり悪党になって見せるぞ(第一幕 第一場)

②アンに告白をするリチャード(第一幕 第二場)

③戦死する前の晩の夢の中に今まで手をかけた人々の亡霊が現れる(第五幕 第三場)



まず①の場面についてですが、冒頭からリチャードの独白で始まります。

ここはコウイチのセリフだった記憶があるのですが、途中のどこかでリチャード役がタツヤに入れ替わるのだろうか…?
「思いきり悪党になって見せるぞ」のところはタツヤのセリフだった記憶…
確かこのセリフで、タツヤはコウイチ不在でも舞台に立ち続けることを決めます。



次に②の場面。

ここはレポでもテンション上がって書いたところですが、この場面を読みたくて本書を手に取ったといっても過言ではありません。
夫と父をリチャード(SHOCKでは上田くん演じるタツヤ)に殺されたアン(SHOCKでは梅ちゃん演じるリカ)が、リチャードから告白される場面。
アンのリチャードへの罵り具合が想像を超えていました(笑)
こうしてみるとリチャード役だけではなくアン役も演じ甲斐がありますね。

夫を奪った、それもつまりは、もっと立派な夫をおひきあわせしたければこそ。

引用元:シェイクスピア、訳:福田恆存『リチャード三世』(1974年)新潮文庫


あれ…?
今ふと思い出しましたが、このセリフって少し前の上田くんの龍組*1のファンからの質問に答えているときに上田くんが書いてましたよね…???
うわ~~~あの頃からこうして伏線張っていたのーーー!?!?!?
テンション上がる…!!!!!

なにも、おためらいなさることはない、ヘンリー王は私が殺した、だが、そういう私を駆りたてたのは、あなたの美しさだ。
さあ、早く、確かに私だ、王子エドワードを刺したのは、だが、そのあなたの天使のような美しい顔なのだ、私をそうしむけたのは。

引用元:シェイクスピア、訳:福田恆存『リチャード三世』(1974年)新潮文庫


ここ!!!!!私が一番読みたかったところ!!!!!

もし今回のSHOCKが映像化されたら、私はここを延々とリピする自信がある。

レポでも書きましたが、この後にタツヤがリカに自分を殺してくれと短刀を渡して迫る場面が出てきます。
この場面とリンクしているのが、なんというか、テンション上がりますよね…




最後に③の場面。

あす、戦いのさなかに、俺のことを憶い出し、その鈍刀を手から落とすがよい。
絶望と死が貴様のうえに!

引用元:シェイクスピア、訳:福田恆存『リチャード三世』(1974年)新潮文庫


ここは戦死するボズワースでの戦いの前夜、リチャードの枕元に兄クラレンスの亡霊が現れリチャードに言う場面ですが、これはあの「絶望して死ねー!!」に相当する場面だと勝手に解釈しています。

戦いのさなかに刀を落とすって…
まさに一幕のJapanesqueでのタツヤを連想させます…



こうしてみると、3つの場面ともSHOCKにとてもうまく融合されていて、改めて光一くんすごいな…っていう感想しか出てきません。



その他考えたこと

巻末についていた翻訳者の福田恆存さんの解説を読むと、シェイクスピアが生きていてリチャード三世が上演されていた頃にはペストが大流行していたそう。
今現在の新型コロナウィルスによって引き起こされている状況と重なって胸が痛くなります…

巻末の解説には家系図なども出ているので、本文の読後に読むと更に理解が深まります。


そして今回私が読んだのは新潮文庫版ですが、本屋さんでちくま文庫版の中身もざっと確認しました。
大きな相違はないと思いますが、ちくま文庫版は本文の下段に解説というか補足が結構あるので、親切な印象です。
訳者も異なりますので、言い回しも若干異なりますが、そこは好みもあるのでお好きな方を読んでいただければと思います。

私個人的には、ジャケットが格好いいのと、リチャードがアンに告白する場面の言い回しが新潮文庫版の方が好みだったのでそちらを選びました。

新潮文庫版のジャケット、渋くて格好いいんですよ…
是非ググってみて下さい(笑)



ということで、人生初のシェイクスピア作品、SHOCKのおかげで読むきっかけになりましたし、より楽しむことができました。

これを読んでSHOCKが気になった方、

本日3/21(土)19時からフジテレビ系列で放送のFNS音楽特別番組で8分間のSHOCKカンパニーによるパフォーマンスが見れますので、是非ご覧下さい!!!!!

明日3/22(日)18時からインスタライブもありますので、そちらも是非!!!!!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!!!




*1:月額¥330で読めるジャニーズwebの上田くんのブログ。よぉ!クソ野郎ども!から始まる世界観が確立されている。とにかく上田くんが面白くてファンへの優しさも感じられるハートフルなブログ。自撮りも載せてくれているよ!!!※ただし顔は見えない