キミが生きるこの空の下生まれてよかった

キミが生きるこの空の下生まれてよかった

好きなものを好きなだけ。KAT-TUNと超特急のことが好きなオタクの独り言。ノリと勢いでしか書けません。

舞台Birdlandを観劇しました


皆さんこんばんは、あげはです。

ド深夜に書いています。

9月24日、
渋谷のPARCO劇場で上演中の上田くん主演舞台『Birdland』を観劇しました~!

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舞台の概要については↓をチェックしてみて下さい!10/1~3は当日券も販売予定のようです。
stage.parco.jp


およそ1年7ヶ月ぶりの現場、本当に行ってよかったと心から思いました。

昨年から始まったコロナ禍でいくつか配信の舞台も観ましたが、やっぱり生の舞台に勝るものはありません。
(もちろん配信してくれたことに感謝は尽きません。)

演者の皆さまの溢れ出るエネルギー、熱量を感じられること、音楽の厚み、照明、劇場の空気などなど、生の舞台の醍醐味、これだよこれ!という感覚、堪能してきました。



ということで今回は、
以下、個人的に印象に残ったことを備忘録としてつらつら書いていきます。

お時間ある方はお付き合いいただければ幸いです。




※ネタバレしていますのでご注意下さい。

※と言いつつ観劇前までほとんど情報を入れなかった上、なおかつ最初で最後の観劇なのでポンコツ記憶力です。あくまで一個人の感想と思って温かい目で読んでいただけると嬉しいです。







・開幕。舞台は暗転せず客電が付いている状態で上田くん演じるポールが登場。
 久しぶりに肉眼で見た上田くんは、本当に美しくて溜め息出そうだった……

・一幕序盤からポールのセリフ量が半端ないレベルで膨大すぎることに驚く。
 原作*1はイギリス戯曲だから、ところどころ翻訳した海外ものっぽい言い回しが感じられた。
 量も多いし覚えにくそうだなって思っちゃった。

・セリフ、想像以上に際どいものが多かったな~

・聞いてたほど、ポールがクソ野郎とは感じなかった。
 いや、言動とか態度とか振る舞いは十二分にクソ野郎なんだけど。
 かわいそう、という言葉もあまりしっくりこないんだけど、何て言ったらいいのかな。
 繊細で子供っぽいからなのか……? 

・何かすごいものを生み出せる人は少なからず繊細な人が多い。感受性が豊かな人もそんな傾向。
 繊細だからこそ普通の人が気付けないものに気付ける。
 でも、気付けてしまうから傷つくことも多いはず。
 だから精神的にきてしまうことも多いのかな…と。

・ポールの考え方の物差しは、かなりお金や数字に振り切っている。
 
・物語のキーパーソンであるマーニー、普通じゃないよね……?
 マーニーの両親は、マーニーは昔から精神的に不安定(ニュアンス)って言ってたし……
 
安達祐実さんのマーニーとジェニーの演じ分け、すごい…!
 本当に別人を見ているよう。

・ポールがドラッグのせいで残酷さ、傲慢さや支離滅裂な言動が増えていって壊れて狂っていく様、すごかった……
 上田くんすごいよ……
 本来のポールでいられる時間がだんだんとなくなっていく紙一重のような危うさ、もう見ていられなくなる気持ちになったよ……

・自分で自分のことがわからなくなっていくポール。
 でも世の中の人は自分のことを知っている。
 これ怖いな……
 個人的に、自我を含めて記憶をなくすことって最も怖いことだと思う。

・睡眠って大事だなぁ~~
 精神に不調を来たす場合って、100%と言っても過言ではないくらい眠れてないパターン多いよね……

・水の音がしたり(川とか湖を散歩している?)静寂なシーンがいくつかあって、印象的だったんだけど、親友であるジョニーと一緒にいることが多かったなという記憶。(わかんないけど)
 静かなところだと本来のポールでいられる?(わかんないけど)

・ジョニーはね、本当にいい奴なんだと思う。
 個人的見解だけど、マーニーの一件はどうしても許せないし、とは言っても親友であるから、壊れていくポールを止めたかったって言ったのはやっぱり本心だったんじゃないかな~

・ポールからだんだんと人が離れていくのを、舞台セットの動く床(?)の明かりがだんだんと消えていくことで表現していた(と感じた)。

・二幕終わり間際で、真ん中の一つを除く舞台セットの動く床に黒い布が覆われたところに風がぶおぉぉって送風されているところは、ポールの中にいるマーニーが現れて対話するシーン。
 そこが天国だとしたら、黒い布は雲を表現しているようだった。
 でもマーニーは天国でも地獄でもないって言ってたし。
 そもそもあのマーニーはポールのフィルターがかかったマーニーだろうから、あのマーニーが言っていることはマーニーが本当に思っていたことではない可能性がある。
 「ジョニーと付き合っているときからポールのことを見ていた」とか。

・終わり方は人によっていろいろな解釈があるんだろうけど、私はポールはマーニーと同じ命の絶ち方をしたのかなと思った。
 つまり肉体的な死。
 お友達から聞いた話によると、実はポールは生きていたと解釈している人もいるらしい。
 ポールが舞台セットから飛んで着地した音が聞こえたからと。
 なるほど。
 個人的には「はい、ここで物語は終わりですよ」という舞台進行上のアナウンス的なもののようにも感じた。
 イメージとしては、映像作品の演出で終わり方によくある、テレビの画面がブツンて消えて暗転する(伝わるかな?)ような役目をしていると感じた。
 あ!マツコの知らない世界の終わり方みたいなかんじね。

・終わるときの上田くんの表情、目を閉じて遠くへ行ってしまうような、もしくは何かに導かれているような雰囲気は神々しささえ感じたなぁ。
 漫画で言ったらスゥ…て消え入るような効果音が横に絶対書いてあるよ。
 私は肉体的な死と直感的に解釈したけど、ロックスターとしての死、社会的な死、とも捉えられるかもね。

・一幕終了後も、終演直後も、まじで何にも言葉が出なくなるくらい圧倒された。語彙力の逃亡。

・ポリティカル・マザーとは違う方向性の、考えるな感じろ系だったなぁと。

・消費されること、消費することって、ビジネスというものを考えたらどうしてもその二者になる。
 消費することそのものが悪いことではなくて、そこに+αでネガティブなものが絡むと悪いことに思えるのかな。
 例えば、消費する側の過剰な要求とか。
 途中、佐津川さん、目次さん、池津さん、岡田さんで交代しながらポールを撮影してそれがスクリーンに大きく映し出されるシーン*2が何度かあるんだけど、あれは新聞や週刊誌の記者、あるいは超過激派ファンからの視点かな?
 ああいう、プライベートを覗く、晒すという行為は+αのネガティブな部分の一種なんだろうなと思う。
 
・こんな激しい舞台をほぼ毎日、しかも一日2公演する日もあるなんて、本当にすごいの一言です。
 演者の皆さまの、この身に受け止めきれないほどの熱量、しかと感じました。

・上田くんのポール、やっぱり上田くんが演じるからこその説得力なんだろうなぁ。
 普通の人は見ることのできない景色を見てきたから。






感想に正解も何もないし、
答えのないものをぐるぐる考えることの面白さってありますよね。

世の中は学校のテストみたいに答えが用意されていない問題ばかりで、演劇を含め芸術分野の面白さって、こういう考える、もしくは言語化できないものを感じるところにあると思います。


こうして無事に観劇できたことに感謝をしつつ、
何事もなく福岡の千穐楽まで走り抜けられるよう祈りをこめて、筆を置きたいと思います。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


しばらくはパンフを読んだり、各種雑誌の記事を読んだり、Twitterで感想を探したりして、Birdlandの世界に浸るぞ~!


*1:原作は全編英語で、Amazonで購入できるみたいです。私はkindleで購入予定。

*2:個人的にはスクリーンに大きく映し出されることで、上田くんの表情がとてもよく見えたのでありがたかったです(笑)